当院では5種類の光線治療機器を用意しております。
疾患に合わせて光線治療を行っています。
ナローバンドUVB
■全身型ナローバンドUVB照射器
ナローバンドUVB療法とは、乾癬、白斑、掌蹠膿疱症・アトピー性皮膚炎・円形脱毛症などの治りにくい皮膚疾患に対して有効な最新の光線療法です。
これは中波長紫外線(UVB)のうちで治療効果の高い有効な波長域だけを照射する治療方法です。
当院では、全身型ナローバンドUVB照射器でナローバンドUVB療法を行っています。
<適応疾患>
中波長紫外線(UVB)を利用した紫外線治療は古くからおこなわれており、尋常性乾癬、尋常性白斑、アトピー性皮膚炎での有効例は多く報告されています。特に内服・外用療法ではなかなか良い効果が得られなかった患者さんでも、紫外線治療の併用によって相乗的に改善していくことが可能です。
<保険適応>
尋常性白斑、尋常性乾癬、掌蹠膿疱症、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、類乾癬、菌状息肉症など
・日光や紫外線による過敏症(日光過敏症)
・皮膚の悪性腫瘍や日光角化症のある方
・免疫抑制剤を内服中の方
<Q&A>
Q1 治療回数は?
週に1~2回の治療を受けていただくと効果的です。治療間隔があいてしまうと、
効果が得られにくくなりますので、医師の指示に従って治療を受けて頂くことをお勧めします。
乾癬の場合、初期には頻回に治療を行い、症状が落ち着いてきたら回数を減らすこともあります。
白斑の場合は、通常長期間の治療が必要です。詳しくは医師にお尋ねください。
※効果のあらわれ方や治療回数は、症状やスキンタイプによって個人差があります。
Q2 治療時間はどのくらいですか?
一度に照射する時間は通常数分です。
※照射時間は、症状やスキンタイプによって異なります。
Q3 痛みがあったり、赤みが出たりしますか?
痛みや熱感は、ほとんどありません。適度な赤みが出るのを目安に照射しますが、数日でおさまります。
反応が強く表れた場合、ほてりを感じたり赤みが長引いたりすることがあります。照射した部分に一致して、
日焼けしたあとのように色素沈着がおこります。照射を中断すれば、徐々に元に戻ります。
Waldman社 UV5040BLWaldman社 UV5040BL
ダブリン3シリーズNeoLux
■ターナブ®(ターゲット型ナローバンドUVB)
当院では、ターゲット照射型ナローバンドUVB治療器を用いて皮膚科光線療法(紫外線療法)を行っています。
刺激が、少なく小さいお子様にも使用しやすいです。
治療ができない場合もありますのでまずは、ご相談ください。
・乾癬・白斑・掌蹠膿疱症・アトピー性皮膚炎・円形脱毛症・円形脱毛所・類乾癬など
・部分的に治りにくい病変のある方
・頭の中に病変がある方
・痒みがなかなか改善されない方
白斑には比較的長期に照射が必要なケースが多いですのでご相談ください。
XTRAC®について
当院ではエキシマレーザーXTRAC®を神奈川県で初めて導入しました。
XTRAC®は日本で初めて皮膚疾患治療に用いるエキシマレーザーとして薬事承認を取得した製品です。
エキシマレーザーとは、エキシマライト(VTRAC®)と同じ、308nmのUVBを照射するレーザーです。エキシマレーザーはナローバンドUVBやエキシマライトよりも輝度が高い光を照射することができ、海外では20年以上の実績がありますが、日本では2019年2月に薬事承認を取得、9月に保険収載され、治療に用いられるようになりました。
以下の皮膚疾患の治療に対して、今までの紫外線療法と同じく保険適応となっており、輝度の高さから効果が期待できます。
保険適応となる疾患:乾癬、類乾癬、掌蹠膿疱症、菌状息肉腫(症)、尋常性白斑、アトピー性皮膚炎又は円形脱毛症
VTRAC®について
VTRAC®は、エキシマランプという光源を用い、波長308±2nmのUVBを1ショットずつ、局所的に短時間の照射をします(スポットサイズは6.1cm×3.1cm)。
ナローバンドUVB全身照射では全身にUVBを照射しますが、VTRAC®は局所的に高輝度のUVBを照射しますので、患部面積が狭い場合や全身照射では患部にUVBが当たりにくい場合など、様々なサイズや形状の疾患に対応することが可能です。
適応疾患:尋常性白斑、尋常性乾癬、掌蹠膿疱症、扁平苔癬、類乾癬、アトピー性皮膚炎など